龍谷大学 履修要項

各専攻の教育課程・編成実施の方針、カリキュラム(教育課程)と履修方法【博士後期課程】

最終更新日: 2025年3月10日

2025年度入学生文学研究科

【4】各専攻の教育課程・編成実施の方針、カリキュラム(教育課程)と履修方法【博士後期課程】

★開講科目については、授業科目時間割表を参照してください。
【全専攻共通事項】
  1. 各専攻とも必修科目は「演習」のみです。必修科目の演習は、授業科目時間割表の「受講対象」欄に「MD」指定のあるものに限ります。
  2. 指導教授が特に必要と認め、「受講届」の「必修科目指導教授印」欄に指導教授の認印を受けた場合に限り「特殊研究」を「演習」に読み替えることができます。文学研究科開設科目一覧の「受講対象」欄に「MD」指定のある科目が、博士後期課程の必修科目となり得る科目です。なお、「文献研究」は、「演習(必修科目)」に読み替えることはできません。
  3. 原則として、他専攻開講科目および修士課程対象科目は履修登録できません。ただし、研究上必要とされる場合については、指導教授の許可を経て履修登録することが可能です。(この場合、関連科目として単位認定されますが、修了要件の単位数に含まれません。)
  4. 演習は各年次に開講される「演習Ⅰ」「演習Ⅱ」「演習Ⅲ」として単位認定します。履修年度に複数の演習を履修する場合は、履修年度に配当されている「演習」として単位認定しますので、注意してください。なお3年次生以上の場合は、「演習Ⅲ」として単位認定します。

1.真宗学専攻

【教育課程編成・実施の方針】
  • ○インド・中国・日本にわたる浄土教思想の流れ、親鸞の教義と伝道活動、真宗教学の歴史的変遷の3分野について教育・研究し、広い視野に立って真宗教学の真理性を究め、現代社会の諸問題に対応する能力を養成するため、3分野に関する授業科目を多数設け、多面的かつ体系的に真宗学領域全体像が把握できるような教育課程を編成する。

  • ○演習科目に関しては、真宗学の領域を浄土教理史・真宗教義学・真宗教学史の3分野に分け、それぞれの分野の特色を理解し易いように設置する。

  • ○演習科目では、各分野の演習担当教員の指導を受け、研究対象の分野の歴史と思想を学びとり、演習科目履修中に研究成果の中間まとめを発表する。さらに、毎年秋に開催される学内の研究発表会(真宗研究会)においても研究発表し、その後の指導を継続し、最終的に博士論文にまとめるよう指導する。

  • ○3分野の演習に加えて、文献研究・特殊研究の科目を設け、書誌学的・思想史的・伝道学的方面からの講義が受講できるように編成・実施する。また、現代社会の多様化に伴う諸問題にも考慮し、他分野との学問領域の交流をめざし、仏教学・歴史学・哲学の講義も開講する。

  • ○毎年、真宗学の研究に従事している国内外の研究者を招聘し、学術講演会を開催する。毎年、韓国の東国大学校と、さらに隔年にアメリカの米国仏教大学院(IBS)、ハワイの仏教研究所(BSC)と交換講義を行い、国際的にも真宗教学への関心度を深めている。また、留学制度を設ける。

  • ○真宗学の研究領域では、漢文・古文・古文書の読解力を深めるとともに、国際交流を広めるため英語等の外国語の修得・活用を考慮した科目も編成する。

【修了要件となる修得単位】
必修「演習Ⅰ」「演習Ⅱ」「演習Ⅲ」各4単位を含む合計12単位以上を修得
【授業科目と履修方法】
修了要件 年次 開設科目名 単位数 履修方法
必修科目:演習 1年次 真宗学演習Ⅰ 4 4単位必修
2年次 真宗学演習Ⅱ 4 4単位必修
3年次 真宗学演習Ⅲ 4 4単位必修

2.仏教学専攻

【教育課程編成・実施の方針】
  • ○仏教学に関するより高度な専門的知識と研究能力を修得させるため、インド・中国・日本等の諸地域にわたる「インド哲学」「仏教教学」「仏教文化学」に関する演習を中心とする受講を通して、広い視野に立った分析研究能力を身につけることができるよう、教育課程を編成する。

  • ○演習科目に関しては、仏教とインド哲学・異思想との対比を研究する「インド哲学」、インド・中国・日本の諸地域におよぶ仏教の教義的特色を総合的・多角的視野より研究する「仏教教学」、仏教の文化的・歴史的・地域的な展開を研究する「仏教文化学」の三分野を機軸に構成する。これらの演習科目において担当教員の指導を受け、学内外の学術大会(龍谷仏教学会や印度学仏教学会等)において研究発表を行い、最終的に博士論文にまとめるよう指導する。

  • ○インド哲学からインド・中国・日本におよぶ諸地域の仏教教学ならびに仏教文化学を専門的に研究させるため、演習指導の充実をはかる。

  • ○仏教学の研究領域は、地域的・時代的・文化的な広がりを持っているので、基礎として学んだサンスクリット語・パーリ語・チベット語・漢文・和文(古文書)等を活用した専門的な研究が推進できるよう、演習を中心した指導を充実させる。

  • ○毎年、仏教学を研究する国内外の研究者を招き、学術講演会を開催するほか、韓国の東国大学校、アメリカの米国仏教大学院(IBS)、ハワイの仏教研究所(BSC)と交換講義を行い、幅広い知識が得られるよう配慮する。

【修了要件となる修得単位】
必修「演習Ⅰ」「演習Ⅱ」「演習Ⅲ」各4単位を含む合計12単位以上を修得
【授業科目と履修方法】
修了要件 年次 開設科目名 単位数 履修方法
必修科目:演習 1年次 仏教学演習Ⅰ 4 4単位必修
2年次 仏教学演習Ⅱ 4 4単位必修
3年次 仏教学演習Ⅲ 4 4単位必修

3.哲学専攻

【教育課程編成・実施の方針】
  • ○哲学・倫理学・宗教学における専門の文献読解能力を向上させ、諸科学の知識の吸収につとめて、論文執筆ができる高度に専門的な研究のできる能力を養成するために、演習を開設する。

  • ○演習の担当教員が必要な研究指導を行い、毎年度、研究成果の中間まとめを発表するなどして最終的に博士論文にまとめるよう指導する。

  • ○演習科目では、三つの専門演習を開講する。複数演習の履修、特殊研究科目の履修を通してより広い知見が修得できるように研究指導を行う。

【修了要件となる修得単位】
必修「演習Ⅰ」「演習Ⅱ」「演習Ⅲ」各4単位を含む合計12単位以上を修得
【授業科目と履修方法】
修了要件 年次 開設科目名 単位数 履修方法
必修科目:演習 1年次 哲学演習Ⅰ 4 4単位必修
2年次 哲学演習Ⅱ 4 4単位必修
3年次 哲学演習Ⅲ 4 4単位必修

4.教育学専攻

【教育課程編成・実施の方針】
  • ○教育学と教育心理学の領域の各演習において各自の研究主題を確定し、新たな知見を見いだせるように、先行研究を網羅的・批判的に検討するとともに各自の研究成果を定期的に発表させて指導・助言し、各自の研究主題に関連する特殊研究・特論や文献研究を受講するよう指導する。

  • ○教育学の領域では、教育学、異文化間教育学、生涯教育学を中心にする3分野の教育学演習を設け、教育心理学の領域では、教育・発達心理学を中心にする教育・発達心理学演習を設置する。

  • ○演習では、各領域の演習担当教員が指導・助言を行い、各自の研究主題に関する先行研究を紹介・検討し、これまでの研究でできていない研究対象や理論を見いだして、新たな知見の獲得を図るよう指導する。毎年度11月の教育学専攻の研究大会での発表や『龍谷大学教育学会紀要』への投稿、学会への入会と所属学会での発表、紀要への投稿を促し、最終的に博士論文にまとめるよう指導する。

  • ○演習を核にして、各領域の学問を介して指導教員との個別的で緊密な関係を築くことにより、学生の高度に専門的な研究関心に対応できるよう指導・助言する。

  • ○各自の研究関心を拡げ深められるよう、同様の関心をもつ研究者との交流や学会等での発表を促すとともに、演習において、他の学生の研究にも関心をもって幅広い視野で研究できるように配慮する。

【修了要件となる修得単位】
必修「演習Ⅰ」「演習Ⅱ」「演習Ⅲ」各4単位を含む合計12単位以上を修得

①教育学領域

【授業科目と履修方法】
修了要件 年次 開設科目名 単位数 履修方法
必修科目:演習 1年次 教育学演習Ⅰ 4 4単位必修
2年次 教育学演習Ⅱ 4 4単位必修
3年次 教育学演習Ⅲ 4 4単位必修

②教育心理学領域

【授業科目と履修方法】
修了要件 年次 開設科目名 単位数 履修方法
必修科目:演習 1年次 教育心理学演習Ⅰ 4 4単位必修
2年次 教育心理学演習Ⅱ 4 4単位必修
3年次 教育心理学演習Ⅲ 4 4単位必修

5.日本史学専攻

【教育課程編成・実施の方針】
  • ○専門知識・技能において特に優れ、かつ洞察力と柔軟性に富み、専門性を発揮する職業人として、また歴史的主体として、現代社会に貢献し得る人材を養成するため、修士課程からの継続性を重視した諸分野に関わる授業科目を設けて、日本史学の全体像が把握できるような教育課程を編成する。

  • ○演習科目では、古代史・中世史・近世史・近代史・仏教史・考古学・文化財学・美術史の8演習を開設して、研究の指導・支援を行う。独自の研究的立場の構築はいうまでもなく、より広く深い知見が修得できるように、必修とはしないが時代毎の特殊研究や文献研究の履修も促す。

  • ○指導教員のもとで行われる演習において研究報告が課せられるだけではなく、学内外の研究会・学会における報告や学術雑誌への投稿などを通して研究の進展をはかり、最終的に博士論文にまとめるよう指導する。

  • ○学術講演会などに学外の研究者を招聘して、問題関心を拡げる。

  • ○各々の問題意識への刺激がより多く得られるように、民俗学・歴史地理学の科目を設置する。

【修了要件となる修得単位】
必修「演習Ⅰ」「演習Ⅱ」「演習Ⅲ」各4単位を含む合計12単位以上を修得
【授業科目と履修方法】
修了要件 年次 開設科目名 単位数 履修方法
必修科目:演習 1年次 日本史学演習Ⅰ 4 4単位必修
2年次 日本史学演習Ⅱ 4 4単位必修
3年次 日本史学演習Ⅲ 4 4単位必修

演習は「M(修士課程)」のみの開講となる場合があるため、注意すること。

6.東洋史学専攻

【教育課程編成・実施の方針】
  • ○中国をはじめアジア諸地域の言語や歴史に関する高度で専門的な知識と技能を修得し、研究者として広い視野に立ってアジア全体を深く分析研究する能力が求められる。そのため、アジア諸地域の歴史と文化、さらには宗教と言語に関する授業科目受講を通じ、深い分析能力を養成することができるような教育課程を編成する。

  • ○演習科目に関しては、東洋史学の時代領域を古代史・中世史・近世近代史、及び仏教史の四分野に分かち、それぞれの時代分野と地域の特色を史料に基づいて深く理解できるように設置する。

  • ○演習科目では、各時代分野の演習担当教員の指導を受け、研究対象の地域の歴史と文化、並びに宗教や言語を深く理解し、演習科目履修中に研究成果の中間まとめを発表させる。さらに毎年度の前期と後期に開催される学内の研究大会(東洋史学研究大会・史学大会等)等や学術誌への投稿を通じて研究発表を行い、最終的に博士論文にまとめるよう指導する。

  • ○中国文化圏のみならず、インド文化圏及びイスラーム文化圏に関する科目を配置し、ほぼアジア全域に関する講義・講読が受講できるように、演習・特殊研究の科目を編成・実施する。

  • ○東洋史学研究に従事する日本及び諸外国の研究者複数名を招聘して学術講演会を実施し、諸方面の新知見を獲得することを求め、より多面的な学術交流を促す。

  • ○東洋史学の研究領域は、日本語以外の言語の文献を多く利用するため、英語や漢語(漢文)をはじめとして、ペルシア語やアラビア語等の言語で表記された外国語文献史料を活用した特殊研究等の科目を編成する。

【修了要件となる修得単位】
必修「演習Ⅰ」「演習Ⅱ」「演習Ⅲ」各4単位を含む合計12単位以上を修得
【授業科目と履修方法】
修了要件 年次 開設科目名 単位数 履修方法
必修科目:演習 1年次 東洋史学演習Ⅰ 4 4単位必修
2年次 東洋史学演習Ⅱ 4 4単位必修
3年次 東洋史学演習Ⅲ 4 4単位必修

7.日本語日本文学専攻

【教育課程編成・実施の方針】
  • ○日本の言語と言語文化についての深遠な学識と独自の識見をもって、日本の言語と言語文化の発展に寄与し、普遍性のある新たな知見を生み出して現代社会に貢献していく能力を確立するため、日本語・日本文学・日本情報出版学の最先端の諸問題に取り組む授業科目を設け、その受講を通じて、独創的な視野に立って研究をすすめる能力を養成することができるよう教育課程を編成する。

  • ○演習科目に関しては、日本語学・日本古典文学・日本近代文学・日本情報出版学の四分野にわたって、それぞれの研究分野の専門的知見を深め、文献資料の高度な読解力を養成するとともに、その方法論を主体的に修得できるように設置する。

  • ○演習科目では、演習担当教員が指導を行い、日本語学・日本古典文学・日本近代文学・日本情報出版学の今日的課題を理解して、それを踏まえた主体的な問題設定を行い、毎年度開催される学内の研究会(日本語日本文学専攻研究発表会・龍谷大学国文学会研究発表会等)や全国及び地域の学会においてもその研究成果の発表を重ね、最終的に博士論文にまとめるよう指導する。

  • ○日本語学・古典文学・近代文学・情報出版学の四分野に関する科目を配置して、日本の言語・言語文化全般に関する講義が受講できるように、演習・特殊研究の科目を編成・実施する。

  • ○日本語学・日本文学・情報出版学の研究に従事して優れた業績をあげている研究者複数名を招聘し、学術講演会を実施して最先端の研究にふれ、また、親しく謦咳に接して啓発を受ける機会としている。

  • ○日本の言語・言語文化に関する研究は、本質的に日本語の言語資料を取り扱うものであるから、専門研究者として世に立っていく人材を育成する博士後期課程においては、それぞれの科目が特に言語資料と主体的に向き合う場となるよう考慮した科目編成を行う。

【修了要件となる修得単位】
必修「演習Ⅰ」「演習Ⅱ」「演習Ⅲ」各4単位を含む合計12単位以上を修得
【授業科目と履修方法】
修了要件 年次 開設科目名 単位数 履修方法
必修科目:演習 1年次 日本語日本文学演習Ⅰ 4 4単位必修
2年次 日本語日本文学演習Ⅱ 4 4単位必修
3年次 日本語日本文学演習Ⅲ 4 4単位必修

8.英語英米文学専攻

【教育課程編成・実施の方針】
  • ○英国、米国をはじめとする英語圏に関する言語、文学、文化の知識を修得し、研究者として広い視野を持って英語圏地域を深く洞察する能力が求められる。そのため英米地域の言語、文学、文化の授業科目受講を通じ、深い分析能力を養成することができるような教育課程を編成する。

  • ○演習科目に関しては、英文学、米文学、英語学、英米文化の4分野に分かち、それぞれの分野の特色を深く理解できるように設置する。

  • ○演習科目では、研究対象の文学、英語学、文化を学び取り、研究成果を中間発表させる。さらに英語英米文学専攻の学術誌への投稿をし、最終的に博士論文にまとめるよう指導する。

  • ○それぞれの分野に偏らず広い視野から講義を受講できるように、演習・特殊研究の科目を編成・実施する。

  • ○英米語学文学、文化の研究領域に大きな影響を与えているヨーロッパ文化との関連を捉えることのできる特殊研究などの科目を編成する。

【修了要件となる修得単位】
必修「演習Ⅰ」「演習Ⅱ」「演習Ⅲ」各4単位を含む合計12単位以上を修得
【授業科目と履修方法】
修了要件 年次 開設科目名 単位数 履修方法
必修科目:演習 1年次 英語英米文学演習Ⅰ 4 4単位必修
2年次 英語英米文学演習Ⅱ 4 4単位必修
3年次 英語英米文学演習Ⅲ 4 4単位必修