龍谷大学 履修要項

履修の心得

【1】履修をはじめるにあたって

大学では高校までと異なり、履修や学生生活に関するすべてのことが自分の責任に委ねられています。それだけに、各自が履修制度について十分な理解のもと履修することが望まれます。

1.長期的な履修計画を立てること

授業科目は、「教養教育科目」と学部専門の教育に関する科目群である「専攻科目」からなります。みなさんは、これら2つの「授業科目の区分」から、卒業するために必要な一定の単位数を満たすように履修しなければなりません。
1学年間あるいは1学期間に履修できる単位数には上限が設けられており、また、各学期(セメスター)に、必ず履修すべき科目や選択して履修すべき科目が教育方針に基づいて配当されています。なお、年度によって開講される科目が異なりますので、履修計画を立てるときには、同時に次学期以降における履修計画もあわせて考える必要があります。

2.系統的に科目を履修すること

大学における学業は、学部毎に定められた所定の要件を満たすことで完了しますが、その一環として一定の単位数を修得する必要があります(その単位のことを卒業要件単位と呼び、修得のしかたには多くの組み合せがあります)。明確な学修目的をもたずに、単に決められた単位数を数字の上でそろえるだけの履修では、たとえ4年間在学したとしても、大学の卒業生としてふさわしい能力と識見をもつことはできません。したがって、自らの学修目的にあわせて、各科目の性格やその科目の配当セメスターを考慮しながら系統的に履修する必要があります。
大学4年間において、学問研究に触れる中心的な場は「演習」(ゼミナール)です。この「演習」では、みなさんは自ら選んだテーマに主体的に取り組み、専門的な視点に立って研究することが肝要となります。「演習」をはじめる前に、「演習」における自身のテーマの研究にとって土台となる知識や思考力、さらには研究方法などをあらかじめ修得しておくことが求められます。

3.自主的に学修をすること

充分な学修成果をあげるためには、単に授業を受けるだけでなく、授業そのものに積極的な姿勢で臨むとともに、授業以外に自主的な学修が必要です。そのため、シラバス(講義概要や到達目標、評価方法、講義計画等について記載したもの)によって指示された参考図書をはじめ、関連図書をよく読んで理解を深めることが望まれます。また、授業を聞き、参考図書・関連図書でも理解できない点については、直接先生に質問をしたり、先生や友人・先輩とディスカッションをしたりすることで理解を深めることも大切です。

4.オフィスアワー

龍谷大学では、学生に対する学修上の指導や助言のために、正課の授業の他に、学修に関する相談時間として「オフィス・アワー」を設置しています。詳細は所属学部教務課の案内に従ってください。

【2】シラバス

1.シラバスとは何か

シラバス(Syllabus)とは、各科目の講義概要や到達目標、評価方法、講義計画等について記載したものです。
本学で開講されている全ての科目は、あらかじめWeb上に公開されたそれぞれのシラバスに沿って実施されます。
シラバスには、科目名だけでは分からない、詳細な情報が記載されています。学生の皆さんはシラバスを熟読し学修計画を立て、系統的な履修を行ってください。

2.シラバスに記載されている情報

シラバスには、主に次のような情報が掲載されています。

  1. 科目名とサブタイトル
  2. 講義概要
  3. 到達目標
  4. 講義方法
  5. 授業時間外における予・復習等の指示
  6. 系統的履修
  7. 成績評価の方法
  8. テキスト・参考文献
  9. 履修上の注意・担当者からの一言
  10. オフィスアワー・教員との連絡方法
  11. 講義計画(回数・担当者・学修内容)

※授業時間外における予・復習の指示、参考文献、履修上の注意・担当者からの一言、オフィスアワー・教員との連絡方法、参考URL、資料、講義計画については、授業期間中に変更されることがあります。最新の情報を参照してください。

3.シラバスの利用方法

シラバスはすべてWeb上で公開されています。ポータルサイトからリンクをたどって参照してください。

【3】単位制度と単位の認定

1.単位制度

大学での学修は単位制で行われています。
単位制とは、すべての科目に一定の単位数が定められており、その科目を履修して単位を修得し、定められた卒業要件単位数を満たすことで卒業が認定される制度です。

<単位とは>

単位とは、学修の量を数字で表すものであり、下表のとおり、原則として各単位数によって必要な学修時間が定められています。

単位数 学修時間
講義・演習・講読科目の場合 外国語・スポーツ・実験・実習科目の場合
自主 授業 合計 自主 授業 合計
1 30時間 15時間 45時間 15時間 30時間 45時間
2 60時間 30時間 90時間 30時間 60時間 90時間
4 120時間 60時間 180時間

<単位の計算方法>

学則第26条に基づき、原則として次の基準によって計算します。

  1. 本学では、単位計算上、1つの授業90分を2時間として計算します。
  2. 本学では、1単位につき45時間の学修時間を必要と定めています。
  3. 本学では、セメスター型授業の場合は第1学期(前期)授業期間を15週、第2学期(後期)授業期間を15週とし、通年型授業の場合は1学年間(通年)で30週としています。また、クォーター型の場合は、第1学期(前期)・第2学期(後期)の各授業期間(15週)に定期試験期間(1週)を加えた16週を、それぞれ前半・後半の2つの期間に分け、「1Q」(第1クォーター)・「2Q」(第2クォーター)、「3Q」(第3クォーター)・「4Q」(第4クォーター)として8週ごとに授業を実施します。

○講義・演習・講読科目の場合
上表から、講義・演習・講読科目の場合、単位計算上の授業時間2時間に対し、4時間(授業時間の2倍)の自主的学修が必要となり、単位の計算方法は以下のとおりになります。

区分 必要な学修時間 単位数
セメスター型
授業の場合
6時間(授業2時間+自主4時間)×15週=90時間 90時間÷45時間(1単位につき)=2単位
通年型
授業の場合
6時間(授業2時間+自主4時間)×30週=180時間 180時間÷45時間(1単位につき)=4単位

○外国語・スポーツ・実験・実習科目の場合
上表から、外国語・スポーツ・実験・実習科目の場合、単位計算上の授業時間2時間に対し、1時間(授業時間の半分)の自主的学修が必要となり、単位の計算方法は以下のとおりになります。

区分 必要な学修時間 単位数
セメスター型
授業の場合
3時間(授業2時間+自主1時間)×15週=45時間 45時間÷45時間(1単位につき)=1単位
通年型
授業の場合
3時間(授業2時間+自主1時間)×30週=90時間 90時間÷45時間(1単位につき)=2単位

<単位の認定>

1つの授業科目に定められた単位を修得するためには、次の3つの要件を満たしていなければなりません。

  1. 単位の認定を受けようとする科目について、履修登録をすること。
  2. その科目の授業に出席し、履修に必要な学修をすること。
  3. その科目の試験を受け、その成績評価で合格(60点以上)をすること(レポート、論文等をもって試験とする場合があり、必ずしも教室における筆答試験とは限りません。詳細は、シラバスの成績評価の方法で確認してください)。

2.履修登録制度

履修登録とは、科目を履修するための手続きです。この手続きをしていなければ、仮にその授業に出席していたとしても、試験を受けることや単位認定を受けることはできません。履修登録は学修計画の基礎となるものであり、登録が有効に行われるようすべて自己の責任において取り組まなければなりません。

<履修登録の方法>

後に説明するセメスター制により、履修登録は、第1学期(前期)、第2学期(後期)の年2回行われます(ただし、4年次生以上は、第1学期(前期)に第2学期(後期)開講科目を含む通年分の履修登録をする必要があります)。

対象: 文学部 心理学部 経済学部 経営学部 法学部 政策学部 国際学部 社会学部 農学部

第1学期(前期)履修登録は、第1学期(前期)開講科目と通年科目および8月と9月に開講されるサマーセッション科目を登録します。
第2学期(後期)履修登録は、第2学期(後期)開講科目を登録します。なお、第2学期(後期)登録時に通年科目の履修を放棄して別の第2学期(後期)開講科目を登録することはできません。

対象: 先端理工学部

第1学期(前期)履修登録は、第1学期(前期)開講科目、通年科目、1Q科目、2Q科目および8月と9月に開講されるサマーセッション科目を登録します。
第2学期(後期)履修登録は、第2学期(後期)開講科目、3Q科目および4Q科目を登録します。なお、第2学期(後期)登録時に通年科目の履修を放棄して別の第2学期(後期)開講科目、3Q科目および4Q科目を登録することはできません。

3.授業科目の履修

履修登録をした科目を履修するということは、その科目に定められている単位数に見合った量の学修をするということです。
学修の内容には、授業形態に応じて、授業時間内における学修と授業時間外における自主的な学修(予・復習)とを含んでいます。
このうち、授業時間内における学修は、授業に出席し、その中で学修するということです。総授業回数の3分の1を超えて欠席した場合は、その科目の単位認定は受けられないことがあります。
また、授業時間外における自主的な学修(予・復習)は、「シラバス」の中で「授業時間外における予・復習の指示」で示される内容を中心に、参考文献等も利用しながら、あるいは友人とのディスカッションや図書館の利用などを通して、自主的に行う学修のことです。大学での学修はこの自主的な学修の比重が大きく、大学生活の成否はこの自主的な学修にかかっていると言えます。

4.授業時間

本学における1回の授業時間は、後に説明する授業科目の開設方法に関係なく、いずれの場合でも90分です。また、それぞれの授業時間を「講時」といいます。年間を通して、各講時の時間帯は次のとおりです。

  1講時 2講時 3講時 4講時 5講時 6講時 7講時
開始時刻 9:15 11:00 13:30 15:15 16:55 18:35 20:10
終了時刻 10:45 12:30 15:00 16:45 18:25 20:05 21:40

5.卒業要件単位および学士号

卒業は、大学が定める教育課程の修了であり、「学士」の学位が授与されます。この認定証が卒業証書(学位記)です。卒業するためには、教育課程(カリキュラム)にしたがって学修し、学部毎に定められた所定の要件を満たすことが必要で、その一環として、所定の単位数以上を修得しなければなりません。

<卒業の要件>

本学において、卒業認定を得ようとする者は、次の2つの要件を満たさなければなりません。

(1)所定在学年数

本学の教育課程(カリキュラム)を修了するには、4年以上在学しなければなりません。これは、単なる在籍期間ではなく、学修期間が4年以上必要ということです。したがって、休学等による学修中断の期間は所定在学年数に加えません。

(2)所定単位の修得

本学の教育課程(カリキュラム)は、授業科目の区分ごとに必修科目、選択必修科目、選択科目、随意科目の別を指定しています(詳細は「教育課程の編成方法」を参照)。この指定と異なる履修をした場合には、いかに多くの単位を修得したとしても卒業の認定を受けることはできません。
卒業要件の内訳は、所属学部のページを確認してください。

<卒業の時期>

(1)卒業認定

毎年学年の終わり(3月)に行います。

(2)9月卒業の取り扱い

教授会が必要と認めるときは、在学期間が4年以上の者について、第1学期(前期)終了時(9月)に卒業を認定することがあります。

(注)9月卒業を希望する者は、所定の期間に申し出て、所定の願書を受け取り、必ず指定された期間に手続きを完了してください。(本人の申し出がなければ、9月卒業の対象にはならないので注意してください。学修生活の手引き「9月卒業」参照)

6.卒業見込(卒業年次生対象)

「卒業見込」とは、4年次の学生がそのまま学修を続けて学年末に卒業できることが見込まれる状態のことを言います。「卒業見込」の状態である時のみ、卒業見込証明書の発行を受けることが可能です。具体的には、次の2つの条件を満たしている学生が「卒業見込」と見なされます。

  1. 4年次であること。
  2. 修得済みの単位数と、履修登録している科目の単位数をあわせると、卒業要件単位(最低)数(各区分含む)の単位数以上になること。

通常は、4年次の履修登録により「卒業見込」となります。しかし、第1学期(前期)の単位取得状況により、「卒業見込」でなくなることがあります。万が一、「卒業見込」でなくなった場合には、必ず第1学期(前期)成績表確認後直ちに所属学部教務課に申し出てください。

7.入学前に修得した単位の認定

学則第38条にもとづき、各学部の認定基準にしたがって、出身大学で修得した科目を本学各学部の科目として認定することがあります。入学前に修得した単位の認定を希望する場合は、入学後すみやかに所属学部教務課で相談してください。