龍谷大学 履修要項

教養教育科目の教育目的および履修方法

最終更新日: 2025年1月17日

2024年度入学生国際学部

【1】教養教育とは

(1)教養教育の理念•目的

龍谷大学の教養教育は、人間の根源的な問いからその内面を見つめる思考の幅を広げ、人間をとりまく多様な世界を知ることを通じて、自己を確立できる人間の育成を目指して開講されています。このため、建学の精神に基づく高い倫理性や豊かな人間性とともに、知性•感性を兼ね備え、現代社会でたくましく生きる力を持った人間の形成、つまり、幅広い知識と知的な諸技法の修得に基づく論理的思考力や判断力の涵養により、社会性をもって現実を正しく理解する力と、国際的なコミュニケーション能力をもった「専門性を身につけた教養人の育成」の一翼を担うことを目的としています。

(2)教養教育科目とは

教養教育は、「仏教の思想」科目、教養科目の科目区分で構成されており、これら全体を教養教育科目とよびます。

(3)カリキュラムマップ

 

【2】「仏教の思想」科目

「仏教の思想」科目では、1年次の必修科目「仏教の思想A」「仏教の思想B」と、2年次以降の選択科目「歎異抄の思想Ⅰ」「歎異抄の思想Ⅱ」が開設されています。ここでは「仏教の思想」を中心に説明します。

(1)目的と意義

本学は「親鸞聖人によって開示された浄土真宗の精神を建学の精神にもち、真の人間たるにふさわしい世界を開くことをめざし、深い学識と教養をもちながら国際社会の一員として努力する人間を育成すること」をめざしています。
「仏教の思想」は本学の建学の精神を学ぶために必修科目として位置づけられ、大学の一つの個性となっています。この講義では本学のよき伝統を知り、仏教の思想を学ぶことを通して、自己を内省し、幅広いものの見方と心の豊かさを育てることを目的としています。「仏教の思想」は、各学部のカリキュラムに沿って履修しやすいように、クラス指定で 1 年次に開講されています。また、入学した学生にいち早く建学の精神を学んでほしいという願いもあります。この「仏教の思想」を平易に理解するために、次のような教育目標を掲げています。

    1. 人間にとっての宗教の意義を明らかにする。真実の宗教を見極める眼を育てる。
    2. 倫理•歴史として「仏教の思想」を学ぶ。
    3. 人間学として「仏教の思想」を学ぶ。
    4. 広い視野を育てるために「仏教の思想」を学ぶ。
    5. 現代世界のあり方を考える思想として「仏教の思想」を学ぶ。
    6. いのちのかけがえのなさに目覚め、異なる意見と対話•交流しあえるような姿勢を培うために、「仏教の思想」を学ぶ。
    7. 「仏教の思想」を通して、龍谷大学の建学の精神を学ぶ。

(2)履修方法

  1. 必修科目
    「仏教の思想A」「仏教の思想B」は必修科目です。配当されたセメスターにおいて必ず履修してください。
  2. 選択科目
    「歎異抄の思想Ⅰ」「歎異抄の思想Ⅱ」は選択科目で、教養教育科目の選択科目として単位認定されます。
  3. クラス指定
    授業内容の系統性を確保するため、「仏教の思想A」「仏教の思想B」は同一の授業担当者になります。学部指定やクラス指定を行っていますので、時間割の指示にしたがって履修登録してください。
    なお、9月入学生については、所属学部教務課の指示にしたがって履修してください。
  4. 「仏教の思想A」「仏教の思想B」の再履修
    配当されたセメスターで不合格となった場合は、2年次以降に次のとおり再度履修してください。なお、この場合は、上記③(同一の授業担当者による受講およびクラス指定)は適用しません。各自、履修登録を行ってください。
年次 セメスター 科目名
2年次 3 「仏教の思想A」(正規クラスを再履修として履修)
4 「仏教の思想B」(正規クラスを再履修として履修)
3年次~
(※)
5

「仏教の思想A」(正規クラスを再履修として履修)
「仏教の思想B」(再履修クラス)

6

「仏教の思想A」(再履修クラス)
「仏教の思想B」(正規クラスを再履修として履修)

(※)3年次生以上は、同一セメスターで、A•Bを同時履修することが可能です。

【3】教養科目

教養科目は、「人文科学系科目」「社会科学系科目」「自然科学系科目」「スポーツ科学系科目」の4つの系列に分類されており、各系列から偏りなく履修することを通じ、幅広い教養を身につけることを可能にしています。全ての教養科目は自由に選択できます。

(国際文化学科のみ)

なお、選択必修として「人文科学系科目」「社会科学系科目」「自然科学系科目」に設置されている基幹科目(学びの入門となる科目や諸学の基本を学ぶ科目)の中から各1科目(2単位)以上修得する必要があります。なお、「スポーツ科学系科目」及び2単位を超えて修得した基幹科目の単位については、教養教育科目の選択科目として単位認定されます。

人文科学系科目

人文科学は、人間の様々な文化や過去の経験を研究する学問領域で、大きくは文学、哲学、歴史学、宗教学、心理学、教育学などに分かれます。人文科学系科目では、先入観や偏見から自由になってものごとを考える力、芸術作品を鑑賞する能力、感情や意見の表現の仕方、人間の心理を理解する方法などを身につけることを目的にしています。

社会科学系科目

社会科学(社会学、経済学、法学、政治学など)は、絶えず変動し複雑さを増す現代社会を広く見渡すとともに、現代社会の諸問題を多角的に捉え、思考•判断する力を養います。そのために、様々な学問分野が培ってきた「ものの見方」や「考え方」、さらには幅広い知識や知的な諸技法を学びます。

自然科学系科目

自然科学は社会生活を送るうえで重要な分野の一つをなしています。社会人になってからの生活や社会活動の際に必要な科学的基礎知識と、論理的考察力、判断力を養います。数学、情報科学、物理学、天文学、科学史、地球科学、生物学、環境学、化学などの主要分野をカバーする科目を開設します。

スポーツ科学系科目

生涯にわたり健康で文化的な生活の基礎を築くとともに、文化としてのスポーツに対する理解を促し、現代社会におけるスポーツの役割や人間の身体がもつ可能性について考える機会とするための科目を設定しています。具体的には実際にスポーツや身体活動を行う実習科目や行動変容を促す講義科目を開設します。

(1)単位認定の方法

単位は、それぞれの科目ごとに認定されます。

(2)開講方式および履修方法

  1. すべての科目には配当セメスターが設定されており、配当セメスターより前のセメスターにおいては履修できません。
  2. 同一科目名の授業の中にも、セメスター型、通年型の開講方式があり、いずれの方式の授業でも履修できます(ただし、1科目のみ)。
  3. 同一科目名で授業担当者が異なる場合でも同一科目として取り扱います。
    よって、同じセメスターにおいて、二つ以上同時に履修することや一度単位認定された科目を再度履修することはできません。
  4. 同一の科目名でありながら、「○○A」「○○B」「○○C」とある科目や「○○Ⅰ」「○○Ⅱ」「○○Ⅲ」とある科目は、それぞれ独立した科目であり、いずれも卒業要件として認定されます。
    「○○A」という科目を修得していなくても、「○○B」の履修は可能です。なお、「○○Ⅰ」「○○Ⅱ」「○○Ⅲ」の「Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」は科目内容のグレイドを表していますので、できるだけ順序だてて履修してください。

※「スポーツ技術学演習」

  1. 「スポーツ技術学演習」を履修するためには、本学で行う健康診断を受けておかなければなりません。健康診断の日程については履修説明会や本学ホームページにて確認してください。
  2. 各演習ともに、第1回目の授業は「体育館メインフロア(2階)」に集合してください。

【4】予備登録について

教養科目では、各授業科目の受講者数を適正規模に調整するために「予備登録制」がとられています。したがって、教養科目の受講に際しては、年次にかかわらず、予備登録を行う必要があります。
予備登録を行う際は、予備登録できる上限科目数及び学期ごとに定められている履修登録制限単位数に基づき、履修計画をたてた上で、予備登録を行ってください(一部予備登録が不要な科目もありますので、以下の「⑸ 予備登録が不要な科目」を参照してください)。
予備登録の結果、受講が許可された科目は、Web履修登録画面にあらかじめ確定した状態で表示されます。その場合、登録の取消はできませんので注意してください。
なお、予備登録で希望した科目の受講が許可されなかった場合や、予備登録を行わなかった場合でも、本登録時にWeb履修登録画面に表示されている科目を選択し履修登録(本登録)することができます。

(1)予備登録の方法

本学ホームページの「ポータルサイト」から、Web予備•事前登録画面にアクセスの上、希望科目を選択します。
予備登録期間については、履修説明会およびポータルサイトで確認してください。

(2)予備登録できる上限科目数

第1学期(前期)(通年科目含む):7科目
第2学期(後期):5科目
なお、4年次生には予備登録科目数の制限はありません。

(3)予備登録結果発表

予備登録結果はWeb履修登録画面で確認してください。
なお、発表日時(履修登録期間)については、履修説明会で確認してください。

(4)予備登録にあたっての注意事項

  1. 第1学期履修登録は、第1学期開講科目と通年型科目および8月と9月に開講されるサマーセッション科目を登録します。第2学期履修登録は第2学期開講科目を登録します(ただし、4年次生以上は、第1学期に第2学期開講科目を含む通年分の履修登録をする必要があります)。
  2. 各年次について定められている予備登録できる上限科目数および履修登録制限単位の範囲で予備登録をしてください。
  3. 重複登録(同一曜講時に2科目以上の予備登録をすること)、二重登録(すでに修得した科目(既修得科目)を再度登録すること、および同時に同一科目を 2 科目以上登録すること)をした場合、当該科目はすべて無効となります。

(5)予備登録が不要な科目

以下の科目は予備登録が不要です。受講を希望する場合は、直接、履修登録(本登録)をしてください。
「人権論A•B」(1年次配当科目)