龍谷大学 履修要項

「教育理念・目的」「卒業認定・学位授与の方針」「教育課程編成・実施の方針」

最終更新日: 2025年1月29日

2024年度入学生国際学部

国際学部の教育理念・目的

建学の精神に基づいて、異文化への理解と敬意を深めるとともに、自文化についての発信力を養い、グローバル化が加速する時代において、柔軟な思考と批判的精神をもって対応できるコミュニケーション能力と問題解決能力を備えた人間を育成することを目的とする。

グローバル化が急速に進展する現代社会は、複雑に入り組んだ国際関係のなかに存在しています。日本やその他の国々においてはますます文化的•社会的な多様性が増え、その中でそれに対応できる能力と柔軟性のある人材が求められています。

グローバルスタディーズ学科

卒業認定・学位授与の方針[学士(グローバルスタディーズ)]

国際学部の「教育理念•目的」を達成していくために、すべての学生一人ひとりに必要と考える、獲得すべき基本的な資質•能力、学位授与に必要とされる単位数及び単位認定の方法を次に掲げる。

〈国際学部(グローバルスタディーズ学科)の学生に保証する基本的な資質・能力〉

○教養教育科目により保証する資質•能力

●専攻科目により保証する資質•能力

①:建学の精神の具現化

○建学の精神の意義について理解している。

②:(③の基礎となる)「知識・技能」の修得

○諸学の基本を理解し、幅広い教養を身につけている。

●グローバルなイシューやコミュニケーションに関する知識をもち、日本語と英語を適切に運用できるとともに、世界の諸事象を複眼的に分析するための知識と方法を修得している。

●社会が必要とする職業観•勤労観と生涯を通した持続的な就業力を身につけている。

③:(④の基盤となる)「知識・技能を活用して、自ら課題を発見し、その解決に向けて探究し、成果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力(「思考力・判断力・表現力」)」の発展・向上

○幅広い教養を活用して多角的に思考•判断•表現することができる。

●論理的であると同時に、柔軟な批判的精神をもち、自己の置かれた環境を、歴史的•社会的•地域的•国際的な観点から相対化し、固定観念に捉われることなく考察することができる。

④:主体性をもって多様な人々と協働する態度(「主体性・多様性・協働性」)の発展・向上

●揺るがない倫理観に基づき、多様な価値観を尊重し、チャレンジ精神と精神的な強さをもって国際的な舞台においてリーダーシップを発揮することができる。

〈学位授与に必要とされる単位数及び卒業認定の方法〉

  1. 学部に4年以上在学し、所定の科目を履修しその単位を修得した者に対し、学長は教授会の議を経て卒業を認定する。ただし、所定の科目を特別に優秀な成績で修得したと教授会が認めた者については、3年以上の在学で卒業を認定することができる。その取扱いについては、別にこれを定める。
  2. 卒業認定を受けるためには、所定の124単位以上の単位数を必要とする。
  3. TOEIC®L&R730点、TOEFL®(550-PBT、80-iBT※)、IELTSTM6.0のいずれかを取得することを必要とする。
    TOEFL iBT®についてはTest DateスコアもしくはMy BestTMスコアも卒業要件スコアとして認定する。
  4. 1セメスター以上の留学を必要とする。

教育課程の編成・実施の方針

国際学部の教育理念•目的および卒業認定•学位授与の方針に明示した「基本的な資質•能力」をすべての学生が獲得できるよう、教養教育科目および専攻科目から構成される、体系的かつ系統的な教育課程を編成•展開する。また、学生一人ひとりが有する学習目標に柔軟に対応できるよう学習環境•支援体制を整備する。併せて、国際学部の教育理念•目的を実現するために、常に文化の多様性と複雑さに接することができる環境を整備する。

〈国際学部(グローバルスタディーズ学科)の教育内容〉

○教養教育科目にかかる教育内容

●専攻科目にかかる教育内容

①:建学の精神の具現化

○建学の精神の意義について理解するために、1年次配当(第1第2セメスター配当)の「仏教の思想」科目(「仏教の思想A」•「仏教の思想B」)を全学必修科目として開講する。

②:(③の基礎となる)「知識・技能」の修得

○諸学の基本を理解し、幅広い教養を身につけるために、1年次配当(第1第2セメスター配当)の教養科目(人文科学系•社会科学系•自然科学系•スポーツ科学系)を開講し、基幹科目を設置する。

●「グローバルスタディーズ」という学問領域を学ぶために必要となる基礎的な知識を修得するため、「グローバルスタディーズA〜D」を開講する。

●英語の基礎スキルと実用的スキルを修得するため、1年次に英語集中プログラム(PEPプログラム)を配置する。

●情報収集•分析•発信能力を身につけるため「ITリテラシーA•B」を開講する。

●大学生活において必要な基礎的スキルの修得のために、1年次必修科目として「リサーチ方法論A•B」を開講する。

●社会が必要とする職業観•勤労観を醸成し、生涯を通した持続的な就業力を育成するため、「キャリア啓発科目」を開設する。

③:(④の基盤となる)「知識・技能を活用して、自ら課題を発見し、その解決に向けて探究し、成果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力(「思考力・判断力・表現力」)」の発展・向上

○幅広い教養を活用して多角的に思考•判断•表現する能力を身につけるために、2年次配当(第3•第4セメスター配当)の教養科目(人文科学系•社会科学系•自然科学系•スポーツ科学系)を開講する。

●専門知識を複数の言語で理解し議論できる能力を養成するために、学科専攻科目のほとんどを英語のみ、または英語日本語併用による講義として開講する。

●講義型科目は「グローバリゼーション」、「コミュニケーション」、「エシックス」の3つの領域に分類して配置し、世界の諸事象を総合的かつ実践的な知識にもとづき分析できる能力の向上を図る。

●また、学年進行に応じて、異なる2領域が重なる科目、さらに3領域が重なる総合的科目を重視するカリキュラムとする。これにより、低年次から複合的な視点での思考や分析に習熟できるようにする。

④:主体性をもって多様な人々と協働する態度(「主体性・多様性・協働性」)の発展・向上

●グローバルな舞台で活躍し、また国内外の国や地域を問わず通用する揺るがない倫理観を身につけるため、半年以上の長期留学を必修とする。

●社会が必要とする職業観•勤労観を醸成し、生涯を通した持続的な就業力を育成するため、「キャリア形成科目」を開設する。

〈教育方法〉

  • 学生が、自らの学修目的や進路希望に応じて各科目の特性や開講時期(配当セメスター)を考慮しながら系統的に履修できるよう、多様な授業形態(講義•演習•実習など)により科目を開設する。
  • 全ての科目は、講義概要、到達目標、講義方法、授業評価の方法、授業計画等を掲載したシラバスに沿って実施する。

〈学修成果の評価〉

  • 学修成果の有無やその内容•水準等を評価するため、科目の特性に応じておおよそ次の4種類の方法のいずれか、または複数を合わせて評価する。
    1. 筆答試験による評価
    2. レポート試験による評価
    3. 実技試験による評価
    4. 授業への取組状況や小テストなど、担当者が設定する方法による評価
  • 卒業論文の評価は、論文評価と口述試問評価によっておこなう。

国際文化学科

卒業認定・学位授与の方針[学士(国際文化学)]

国際学部の「教育理念•目的」を達成していくために、すべての学生一人ひとりに必要と考える、獲得すべき基本的な資質•能力、学位授与に必要とされる単位数及び卒業認定の方法を次に掲げる。

〈国際学部(国際文化学科)の学生に保証する基本的な資質・能力〉

○教養教育科目により保証する資質•能力

●専攻科目により保証する資質•能力

①:建学の精神の具現化

○建学の精神の意義について理解している。

②:(③の基礎となる)「知識・技能」の修得

○諸学の基本を理解し、幅広い教養を身につけている。

●日本を含む世界の様々な国、地域、宗教等における文化の多様な側面を理解することができる。

●日本語および外国語で書かれた文献資料等を調査し、かつ、批判的に読み解くことができる。

●英語をはじめ、任意の外国語をその文化的背景も含めて学び、かつ、実践的に活用することができる。

●「世界と日本をつなぐ」上で求められる、言語•人文•社会科学にわたる幅広い教養を身につけている。

●社会が必要とする職業観•勤労観と生涯を通した持続的な就業力を身につけている。

③:(④の基盤となる)「知識・技能を活用して、自ら課題を発見し、その解決に向けて探究し、成果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力(「思考力・判断力・表現力」)」の発展・向上

○幅広い教養を活用して多角的に思考•判断•表現することができる。

●フィールド調査など実践的な授業や活動を通じて、異なる文化間に生じる諸問題を発見し、解決する上で役立つ実践的な経験を持っている。

●異なる文化の独自性を尊重できると同時に、自らが所属する文化の特質や意義を認識している。

●異なる文化間に内在する課題を発見し、互恵的•建設的な解決策を論理的に導く能力を持っている。

●レポートや卒業論文など、一定の書式に沿って自己の主張をまとめることができる。

④:主体性をもって多様な人々と協働する態度(「主体性・多様性・協働性」)の発展・向上

●世界の様々な国、地域における言語や文化に対する幅広い関心と、飽くなき探究心を持っている。

●国際的な諸問題と深く関わる世界三大宗教(仏教•キリスト教•イスラーム教)に対する関心を持っている。

●日本社会や日本文化の歴史的な蓄積を理解した上で、現代的な諸課題に対する関心を持っている。

●複雑化、多様化する国際社会の状況を踏まえ、一面的に物事を捉えない視座を持っている。

●自らの所属する文化を常に相対的に眺め、様々な文化を優劣関係で捉えない寛容な精神を持っている。

●常に他者の立場に配慮しながら、主体的に物事に対して思考•判断•行動することができる。

〈学位授与に必要とされる単位数及び卒業認定の方法〉

  1. 学部に4年以上在学し、所定の科目を履修しその単位を修得した者に対し、学長は教授会の議を経て卒業を認定する。ただし、所定の科目を特別に優秀な成績で修得したと教授会が認めた者については、3年以上の在学で卒業を認定することができる。その取扱いについては、別にこれを定める。
  2. 卒業認定を受けるためには、所定の124単位以上の単位数を必要とする。

教育課程編成・実施の方針

国際学部の教育理念•目的および卒業認定・学位授与の方針に明示した「基本的な資質•能力」をすべての学生が獲得できるよう、教養教育科目および専攻科目から構成される、体系的かつ系統的な教育課程を編成•展開する。また、学生一人ひとりが有する学習目標に柔軟に対応できるよう学習環境•支援体制を整備する。併せて、国際学部の教育理念•目的を実現するために、常に文化の多様性と複雑さに接することができる環境を整備する。

〈国際学部(国際文化学科)の教育内容〉

○教養教育科目にかかる教育内容

●専攻科目にかかる教育内容

①:建学の精神の具現化

○建学の精神の意義について理解するために、1年次配当(第1•第2セメスター配当)の「仏教の思想」科目(「仏教の思想A」•「仏教の思想B」)を全学必修科目として開講する。

②:(③の基礎となる)「知識・技能」の修得

○諸学の基本を理解し、幅広い教養を身につけるために、1年次配当(第1•第2セメスター配当)の教養科目(人文科学系•社会科学系•自然科学系•スポーツ科学系)を開講し、基幹科目を設置する。

●外国語運用能力を涵養するため、1年次には週5回、2年次には週3回の「学科外国語科目」(英語•中国語•コリア語•フランス語から選択)を開講する。

●2年次から「学科専攻科目」として、学科外国語科目で提供した外国語に加えて、さらに多様な外国語科目(ペルシア語、トルコ語、アラビア語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、ポルトガル語)を配置する。

●大学での学びの基礎を確立するため、「リサーチセミナーⅠ」および「リサーチセミナーⅡ」(各2単位)を1年次に展開する。

●今後の学びにとって重要な学修スキルを身につけるため「調査分析の基礎A•B」を設ける。

●世界的規模で拡大する観光需要をふまえ、学術•実務の両面から観光と文化について学びを深める「国際ツーリズムプログラム」を1年次から展開する。

●社会が必要とする職業観•勤労観を醸成し、生涯を通した持続的な就業力を育成するため、「キャリア啓発科目」と「キャリア形成科目」を開設する。

③:(④の基盤となる)「知識・技能を活用して、自ら課題を発見し、その解決に向けて探究し、成果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力(「思考力・判断力・表現力」)」の発展・向上

○幅広い教養を活用して多角的に思考•判断•表現する能力を身につけるために、2年次配当(第3•第4セメスター配当)の教養科目(人文科学系•社会科学系•自然科学系•スポーツ科学系)を開講する。

●「世界を学び、私を知る」という学科の理念に基づき、また、国内外の多様な文化を結ぶファシリテーターを育成するため、『比較宗教』、『地域研究』、『人間と共生』、『メディアと社会』、『芸術•表現』の5科目群を設ける。

●各科目群では、学問領域を系統的に学修できるよう、入門的科目等の基礎科目、専攻科目をバランスよく配置してカリキュラムを展開する。

●3年次からは「専門演習A」(必修、2単位)および「専門演習B」(登録必修、2単位)を開講し、各自の興味あるテーマについての学びを深める。

●4年次に「卒論演習A•B」(各3単位)または「国際文化Study Project A•B•C•D」(各2単位)を履修し、学びの成果の結実を目指す。これにより、一貫して専任教員の下で専門的かつ体系的な教育を受けることを可能とする。

④:主体性をもって多様な人々と協働する態度(「主体性・多様性・協働性」)の発展・向上

●留学生を積極的に受け入れ、また、充実したサポート体制の下に学生の海外留学(交換留学および私費留学)を推奨し、語学力向上とともに、授業内外での異文化理解の促進、異文化交流機会の拡充に努める。

●他受講者や社会との関わりを持つことのできる国際または文化をテーマとした実践的な取り組みの機会として、「リサーチセミナーⅢ」および「海外研修(異文化交流)」(いずれかを選択登録必修、各2単位)を提供する。

〈教育方法〉

  • 学生が、自らの学修目的や進路希望に応じて各科目の性格や開講時期(配当セメスター)を考慮しながら系統的に履修できるよう、多様な授業形態(講義•演習•実習など)により科目を開設する。
  • 全ての科目は、講義概要、到達目標、講義方法、授業評価の方法、授業計画等を掲載したシラバスに沿って実施する。

〈学修成果の評価〉

  • 学修成果の有無やその内容•水準等を評価するため、科目の特性に応じておおよそ次の4種類の方法のいずれか、または複数を合わせて評価する。
    1. 筆答試験による評価
    2. レポート試験による評価
    3. 実技試験による評価
    4. 授業への取組状況や小テストなど、担当者が設定する方法による評価

文化の多様性に接する学内環境の整備

本学部は、教育目標を実現するために、常に文化の多様性と複雑さに接することができる環境を整備しています。

  1. 教員の33%は海外出身で、日本人教員の多くもバイリンガルです。海外出身教員の出身国•地域は、アメリカ、イギリス、フランス、ベルギー、スロバキア、ニュージーランド、フィリピン、中国、韓国、台湾と国際色豊かです。教員と日常的•意識的に接する機会を増やし、国際的な視野を身に付けるよう努めて下さい。
  2. 国際学部には多くの外国人留学生が在籍しており、キャンパスにいながらにして国際交流できる好環境にあります。留学生の苦労を理解した上で、積極的にアプローチし、サポートすることは学部内の重要な国際交流になっています。身近なところから国際交流を始めることは、本格的な国際人への道につながります。また、海外からの留学生のために充実した日本語教育を提供し、また大学生活を支える教務課での対応を英語、中国語でも行うなどの事務体制を整えています。
  3. 深草学舎 和顔館1Fに設置されている「グローバルコモンズ」において、留学生と交流できるラウンジ、外国語のスキルアップを目指すことができるスタジオや語学学習•各種試験対策ができるスペース(約130席)が整備されています。また、同「グローバルコモンズ」内には国際学部に所属する学生からの留学に関する相談を随時受け付ける「国際学部 留学サポートデスク」が設置され、専門のアドバイザに各種の相談ができる環境です。
  4. 本学部では短期留学や長期留学などの留学制度を充実させており、本学部で身に付けた知識やスキルを海外で試し、高めることができます。また留学中に修得した単位を学部の卒業要件単位として認定することができ、4年間での卒業も可能となっています。より実践的な能力を身に付けたいと思っている人は早めに、そして計画的に自分の目的に合った留学形態を考えることができます。
  5. 専門科目を中心に多くの科目を英語で開講しており、英語を使って専門分野を学修する機会が提供されています。また、学科間の垣根を越えて、それらの英語開講科目の一部を相互に受講する事ができます。特に将来、英語科教員を目指す学生は、英語による講義を受講することにより英語教育について幅広く考えることが重要です。
  6. 専門性を育成する演習の選択肢を多く用意しています。現地調査やフィールドワークにもとづき卒業論文を進めていく演習や、英語で受講し、英語で卒業論文まとめる演習など、さまざまな分野と地域にわたる演習があります。自分の研究スタイルと研究対象を早めに見つけ、有意義な卒業論文に取り組むために、方法論的な授業と知識中心の授業を系統的に履修しましょう。

本学部では以上の環境と共に、外国語科目や演習など、すべての学年で少人数教育を導入し、学生の主体的な参加を可能としています。このようなクラスは、コミュニケーション能力向上の練習の場となります。ただし、国際社会においては、自発的な行動とコミュニケーションが常識となっていますので、学生は自らの積極的な参加が不可欠であることを忘れてはなりません。大学生活では学生自身の積極性が最も重要であるため、こうした本学部独自の環境を大いに利用することを期待します。