最終更新日: 2025年1月27日
龍谷大学の教養教育は、人間の根源的な問いからその内面を見つめる思考の幅を広げ、人間をとりまく多様な世界を知ることを通じて、自己を確立できる人間の育成を目指して開講されています。このため、建学の精神に基づく高い倫理性や豊かな人間性とともに、知性・感性を兼ね備え、現代社会でたくましく生きる力を持った人間の形成、つまり、幅広い知識と知的な諸技法の修得に基づく論理的思考力や判断力の涵養により、社会性をもって現実を正しく理解する力と、国際的なコミュニケーション能力をもった「専門性を身につけた教養人の育成」の一翼を担うことを目的としています。
本学の教養教育は、「仏教の思想」科目、言語科目、教養科目の3つの科目区分で構成されており、これら全体を教養教育科目とよびます。
教養科目は、「人文科学系科目」「社会科学系科目」「自然科学系科目」「スポーツ科学系科目」の4つの系列に分類されており、各系列から偏りなく履修することを通じ、幅広い教養を身につけることを可能にしています。全ての教養科目は自由に選択できますが、選択必修として「人文科学系科目」「社会科学系科目」「自然科学系科目」に設置されている基幹科目(学びの入門となる科目や諸学の基本を学ぶ科目)の中から各1科目(2単位)以上修得する必要があります。なお、2単位を超えて修得した基幹科目の単位については、教養教育科目の選択科目として認定されます。
「教養教育科目」として開設している科目の中から、次表に示す科目を必修科目・選択必修科目(基幹科目)として合計16単位修得しなければなりません。
科目区分 | 科目名 | 各単位数 | 合計単位数 |
---|---|---|---|
「仏教の思想」科目 | 仏教の思想A、仏教の思想B | 各2単位 | 4単位 |
言語科目 | 英語総合1(A)、英語総合1(B)、英語総合2(A)、英語総合2(B) 英語総合3、英語総合4 |
各1単位 | 6単位 |
教養科目 | |||
人文科学系科目 | 選択必修科目として定める各科目(基幹科目) | 1科目(2単位)以上 | 2単位以上 |
社会科学系科目 | 選択必修科目として定める各科目(基幹科目) | 1科目(2単位)以上 | 2単位以上 |
自然科学系科目 | 選択必修科目として定める各科目(基幹科目) | 1科目(2単位)以上 | 2単位以上 |
「仏教の思想」科目区分のうち、「仏教の思想A、B(各2単位)」は、配当されたセメスターにおいて必ず履修してください。配当されたセメスターで単位を修得できなかった場合は、次年次以降に再履修しなければなりません。詳細は本ぺージ以降の説明をよく読んでください。
「言語科目」区分のうち、必修外国語として英語6単位を履修しなければなりません。配当されたセメスターで単位を修得できなかった場合は、次学期以降再履修しなければなりません。詳細は本ページ以降の説明をよく読んでください。
「教養科目」区分のうち、「人文科学系科目」「社会科学系科目」「自然科学系科目」に設置されている「基幹科目」(学びの入門となる科目や諸学の基本を学ぶ科目)」の中から各1科目(2単位)以上を修得してください。
「仏教の思想」科目では、1年次の必修科目「仏教の思想A」「仏教の思想B」と、2年次以降の選択科目「歎異抄の思想Ⅰ」「歎異抄の思想Ⅱ」が開設されています。ここでは「仏教の思想」を中心に説明します。
本学は「親鸞聖人によって開示された浄土真宗の精神を建学の精神にもち、真の人間たるにふさわしい世界を開くことをめざし、深い学識と教養をもちながら国際社会の一員として努力する人間を育成すること」をめざしています。
「仏教の思想」は本学の建学の精神を学ぶために必修科目として位置づけられ、本学の一つの個性となっています。この講義では本学のよき伝統を知り、仏教の思想を学ぶことを通じて、自己を内省し、幅広いものの見方と心の豊かさを育てることを目的としています。「仏教の思想」は、各学部のカリキュラムに沿って履修しやすいように、クラス指定で1年次に開講されています。また、入学した学生にいち早く建学の精神を学んでほしいという願いもあります。この「仏教の思想」を平易に理解するために、以下の教育目標を掲げています。
年次 | セメスター | 科目名 |
---|---|---|
2年次 | 3 | 「仏教の思想A」(正規クラスを再履修として履修) |
4 | 「仏教の思想B」(正規クラスを再履修として履修) | |
3年次~ (注) |
5 | 「仏教の思想A」(正規クラスを再履修として履修) 「仏教の思想B」(再履修クラス) |
6 | 「仏教の思想A」(再履修クラス) 「仏教の思想B」(正規クラスを再履修として履修) |
(注)3年次以上は、同一セメスターで、A・Bを同時履修することが可能です。
言語科目は、英語、ドイツ語、フランス語、中国語、コリア語が開設され、必修外国語科目と選択外国語科目とに区分されます。言語科目のうち、必修外国語科目(英語)6単位を必ず修得してください。なお、6単位を超えて修得した単位は、教養教育科目の選択科目として認定されます。
外国語教育では、母語とはまったく異なる言語に接することで、母語に基づいた思考様式とはまったく異なった思考様式に対する認識・理解を深めることができます。また、これにより、外国の文化、芸術、社会におけるさまざまな伝統や価値観をより深く理解する能力も養われます。さらにそれは、日本語を客観的にながめ、自らの日本語能力を見直すよい機会ともなるでしょう。このような意味で、外国語教育は大学生活に必須の学問的基礎訓練の一環となっています。こうした目標を達成するには、地道な努力の継続が欠かせないこと、また、教室外での自発的な研修も必要であることを心に留めておいてください。
●英語(必修科目)の到達目標
辞書を使いながら標準的な語彙を用いた文字または音声による英語の内容を的確に捉えられるようにします。さらに、正確な情報を把握するために基本的な文法構造と語彙を習得します。
1年次では主に英語受信能力の向上に焦点を置き、2年次では発信能力の育成も視野に入れながら、英語の4技能の充実を図ります。さらに2年間の必修を終えた後、3年次以降にも英語継続学修の動機付けを行います。
●英語セミナー(選択科目)の到達目標
英語セミナーは、必修科目で養った基礎的な運用能力のレベルアップを図るとともに、個々のニーズに合わせた英語運用能力の向上を目指します。例えば専門分野での学習や留学に対応できるように、知的情報の受信発信能力のさらなる向上を目標とします。
本学では、英語以外の外国語で、歴史的・社会的・文化的に見て重要な言語の中からドイツ語、フランス語、中国語、コリア語の4言語を「初修外国語」として開講しています。
英語以外の外国語を学ぶことによって、その運用能力を身につけるとともに、言語一般の普遍的構造や機能に対する理解を深め、世界を複眼的に考察する視点を養います。
本当に使える外国語の力を身につけたいといった要望に応え、「読む・書く・聴く・話す」といった技能のレベルアップを図るとともに、国際社会において確固とした判断・主張・行動ができるための素地の育成をめざします。
①開設科目
科目 | 配当 | 科目概要 | 履修方法 | 再履修 |
---|---|---|---|---|
英語総合1(A) 英語総合1(B) |
1セメ | 基礎的な英語力の見直し | クラス指定が行われます。 指定された科目を履修登録してください。 |
各科目の次の開講セメスターから再履修が可能です。 予備登録を行い、履修を行ってください。 |
英語総合2(A) 英語総合2(B) |
2セメ | 「1」を発展させた基礎力の強化 | ||
英語総合3 | 3セメ | 「1、2」をもとに4技能 (Reading、Writing、Speaking、Listening)のさらなる養成 |
||
英語総合4 | 4セメ |
②習熟度別クラス編成
必修外国語である英語のクラスは、習熟度別クラス編成を行っています。これは、既習の英語の知識、能力を踏まえつつ、英語圏の文化に対する理解および情報伝達のための英語力(読む、書く、聴く、話す)の総合的向上を図るために、より学生の実態に即した教育を行うためのものです。習熟度別クラスについては、入学時に実施する英語クラス編成テスト(プレイスメントテスト)の得点結果によって編成します。
③再履修
必修外国語科目(英語)が不合格になった場合は、再履修科目を履修しなければなりません。
「英語総合(再)」は予備登録が必要となります。
履修方法等については、各学期の履修指導期間にポータルサイト等で周知しますので、希望の曜講時を選択し登録してください。なお、クラスは受講者数が均等になるよう大学で割り振りしますので、受講予定者自身がクラスを選択することはできません。不合格となった科目数しか履修は認められませんのでご注意ください。
選択外国語科目には、新しい言語にチャレンジするための入門科目と発展科目であるセミナー科目が開設されています。より高度な運用能力(読む・書く・聴く・話す)の向上を図るとともに、そのことばが用いられている国・地域の文化的、社会的事情についての理解を深めることをめざします。
①開設科目・配当セメスター
1年次 | 2年次 | |||
---|---|---|---|---|
第1セメスター | 第2セメスター | 第3セメスター | 第4セメスター | |
初修外国語 ・ 初修外国語セミナー |
ドイツ語ⅠA、ⅠB フランス語ⅠA、ⅠB 中国語ⅠA、ⅠB コリア語ⅠA、ⅠB |
ドイツ語ⅡA、ⅡB フランス語ⅡA、ⅡB 中国語ⅡA、ⅡB コリア語ⅡA、ⅡB |
ドイツ語セミナーⅠA フランス語セミナーⅠA 中国語セミナーⅠA コリア語セミナーⅠA |
ドイツ語セミナーⅠB フランス語セミナーⅠB 中国語セミナーⅠB コリア語セミナーⅠB |
英語セミナー | 英語セミナーA1 英語セミナーG1 |
英語セミナーA2 英語セミナーG2 |
英語セミナーB1 英語セミナーC1 英語セミナーD1 英語セミナーE1 英語セミナーF1 |
英語セミナーB2 英語セミナーC2 英語セミナーD2 英語セミナーE2 英語セミナーF2 |
海外英語研修 | - | 海外英語研修(注) | - | - |
(注)1・2年次のみ履修可
②履修方法
選択外国語科目は全て予備登録が必要となります。
「海外英語研修」については、グローバル教育推進センターにおいて、申込み手続きを行ってください(Web履修登録不要)。
③先修制
選択外国語科目には先修制が定められていますので履修には注意が必要です。
教養教育科目において「先修制」指定科目は次のとおりです。
先修制が設定されている授業科目とその履修の要件となる授業科目を同一学期に履修することはできません。
授業科目 | 履修の要件となる授業科目及び単位数 |
---|---|
ドイツ語セミナーⅠA・ⅠB | 「ドイツ語ⅠA,ⅠB,ⅡA,ⅡB」(各1単位)のいずれか1単位の修得 |
フランス語セミナーⅠA・ⅠB | 「フランス語ⅠA,ⅠB,ⅡA,ⅡB」(各1単位)のいずれか1単位の修得 |
中国語セミナーⅠA・ⅠB | 「中国語ⅠA,ⅠB,ⅡA,ⅡB」(各1単位)のいずれか1単位の修得 |
コリア語セミナーⅠA・ⅠB | 「コリア語ⅠA,ⅠB,ⅡA,ⅡB」(各1単位)のいずれか1単位の修得 |
必修科目は、「学科指定」又は「クラス指定」されている場合がありますので、別途指示に従って履修登録してください。
教養教育科目のうち、次の科目については、教育環境、授業密度を考慮し、受講者数を適正規模に調整する「予備登録制」がとられています。この予備登録は、通常の履修登録に先立って行われます。予備登録の結果発表にしたがって履修登録を行ってください。
予備登録を行う際は、学期ごとに定められている履修制限単位数に基づき履修計画をたてた上で、予備登録を行ってください。
なお、上記以外の科目においても「予備登録制」をとる場合があります。ポータルサイト等で周知を行いますので、必ず予備登録時に確認をしてください。
予備登録の結果、受講が許可された科目は、Web履修登録画面にあらかじめ確定した状態で表示されます。その場合、登録の取消はできませんので注意してください。
留学生を対象に、「日本語」を開講しています。
履修•登録にあたっては必ず農学部教務課窓口で相談してください。
科目名 | 単位 | 配当年次 | 履修単位の取扱い |
---|---|---|---|
日本語 | 1 | 1年次以上 | 2回受講することが可能です。習得した単位は最大2単位を必修外国語として認定することができる。ただし、必修外国語を6単位修得した場合は、1単位までは、教養教育科目の選択科目(卒業要件単位)として認定し、残りの単位は、随意とする。 |
◎は必修科目●は選択必修科目/基幹科目○は選択科目
1) 各印は配当セメスターを示しています。ただし、それ以上の学年・セメスターであれば受講可能です(一部例外あり)。
(例:1年次配当科目であれば、2年次以降生も受講可能)
2) 上記配当セメスターに関わらず、開講セメスターは年度により変更することがあります。
また、年度により不開講になることがあります。詳細は、WEB時間割表およびWeb履修登録画面で確認してください。
3) 同一の科目名で授業担当者が異なる場合でも同一科目として取り扱います。
よって、同じセメスターにおいて、二つ以上同時に履修することや一度単位認定された科目を再度履修することはできません。
4) 同一の科目名でありながら、「○○A」「○○B」「○○M」「○○N」とある科目や「○○Ⅰ」「○○Ⅱ」とある科目は、それぞれ独立した科目であり、いずれも卒業要件として認定されます。「○○A」という科目を修得していなくても、「○○B」の履修は可能です。なお、「○○Ⅰ」「○○Ⅱ」の「Ⅰ」「Ⅱ」は科目内容のグレードを表していますので、できるだけ順序だてて履修してください。
5)「教養教育科目特別講義」は複数の科目が開講されますが、卒業要件単位として認められるのは4科目(8単位)までです。
食品栄養学科では履修不可の科目があります